JALマイレージバンク完全ガイド

JALマイレージ マイレージプログラム

「JALのマイルって、どうやって貯めればいいの?」「JGCに入会したいけど、2024年から制度が変わったって聞くけどどう変わったの?」そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。2024年から、JALは大きく変わりました。従来の1年間のJGC修行は事実上終了し、生涯にわたってポイントを貯める新しい仕組みが導入されました。

この記事では、JALマイレージバンクの基礎から新Life Status プログラム、JALグローバルクラブ(JGC)まで詳しく解説します。

JALマイレージサービスの基礎知識

JALマイレージバンク(JMB)は、JALが提供するポイントプログラムです。入会は無料で、年会費もかかりません。

マイルとは

マイルとは、航空会社が提供するポイントのことです。一般的なお店のポイントと似ていますが、その価値は使い方次第で大きく変わります。例えば、2万マイルで交換できる国内線往復航空券は、通常なら4万円から6万円かかることもあります。つまり、1マイルの価値が2円から3円になる計算です。

貯めたマイルは特典航空券への交換が最も価値が高い使い道ですが、それ以外にも座席のアップグレードや電子マネーへの交換、提携ホテルのポイントへの移行など、様々な用途があります。

JALマイルの特徴

JALマイルの最大の特徴は、「マイル」と「e JALポイント」を組み合わせて利用できる柔軟性です。特典航空券に必要なマイルが少し足りない場合、不足分をe JALポイントで補えます。この仕組みはANAにはなく、JAL独自の利点です。

また、JALは国内線のネットワークが充実しており、地方路線や離島路線でもマイルを使いやすいのが魅力です。さらに、ワンワールドという航空連合(アライアンス)に加盟しているため、提携航空会社のフライトでもマイルが貯まり、また貯めたマイルで提携航空会社の特典航空券も予約も可能です。

JALマイルの有効期限は、搭乗日やポイント獲得日から36か月後の月末までとなっています。ただし、後述するLife Status プログラムで一定のグレードに達すると、有効期限が5年や無期限になります。

フライオンポイント(FOP)とは?

フライオンポイント(FLY ON ポイント)は、マイルとは別に管理される搭乗実績に応じて付与されるポイントで、年間のポイント数に応じたステータスによって、優先チェックイン、空港ラウンジの利用、優先搭乗などの特典が1年間受けられます。

FOPは、飛行距離(区間マイル)に運賃種別ごとの積算率をかけて計算されます。つまり、距離が長く、運賃が高いほど多くのFOPが貯まる仕組みです。特典航空券での搭乗ではFOPは貯まりません。

詳しいFOPの計算はこちらのJALのHPをご参考ください。

そして、FOPは毎年1月から12月で集計され、年が変わるとリセットされます。以前は年間5万FOPを達成すると、生涯ステータスであるJALグローバルクラブの入会資格を得ていましたが、2024年以降は別途後述するLife Status ポイントで累積1,500ポイント獲得する条件に変更しました。こちらについては後程詳しく説明します。

JALマイルの効率的な貯め方

JALマイルを効率的に貯めるには、フライトだけに頼らず、日常生活のあらゆる場面でマイルを意識することが重要です。ここでは、具体的な貯め方を解説していきます。

フライトでのマイル獲得

飛行機に搭乗することが、マイルを貯める最も基本的な方法です。JALグループの便に乗ると、飛行距離と運賃の種類に応じてマイルが付与されます。区間マイルに積算率をかけた数がもらえるマイル数になります。

マイルの計算はこちらのJALのHPをご参考ください。

搭乗時には必ずマイレージバンクの会員番号を登録しましょう。予約時にオンラインで登録できますし、空港のカウンターやチェックイン機でも登録可能です。搭乗後にマイルが反映されるまでには数日かかりますが、もし反映されない場合は搭乗券を保管しておき、後日申請することもできます。

また、ワンワールド加盟航空会社のフライトでもJALマイルが貯まります。海外旅行で他社便を利用する際も、JALの会員番号を伝えることでマイルを積算できるので、忘れずに登録してください。

日常生活でのマイル獲得

日常生活でマイルを貯めるなら、JALカードの活用が欠かせません。JALカードは、カード利用金額に応じてマイルが貯まる仕組みで、基本的には200円につき1マイル(還元率0.5%)が貯まります。さらに、ショッピングマイル・プレミアム(年間3,300円)に加入すると、100円につき1マイル(還元率1%)になります。

JAL特約店でJALカードで支払いをするとさらにマイルが貯まります。特約店は全国に約54,000店舗あります。ファミリーマート、ENEOS、マツモトキヨシ、大丸・松坂屋などが該当します。

固定費の支払いをJALカードに集約することも効果的です。電気、ガス、水道、携帯電話、インターネットなど、毎月必ず発生する支出をカード払いにすれば、自然とマイルが貯まります。

他にも、モッピーやハピタスなどのポイントサイトを経由してネットショッピングをしたり、JAL NEOBANKやJAL Mallといった金融連携サービスを活用することで、日常的な銀行取引やオンラインショッピングでもマイルを貯められます。

マイルの活用法:JALマイルでできること

貯めたマイルをどう使うかで、その価値は大きく変わります。ここでは、JALマイルの主な使い道を解説します。

座席のアップグレード

座席のアップグレードは、マイルの価値を最大化できる使い道の一つです。エコノミークラスで予約した航空券を、マイルを使ってビジネスクラスやファーストクラスにアップグレードできます。

アップグレードには条件があり、対象運賃で予約した航空券であることや、アップグレード用の座席が空いていることが必要です。繁忙期は空席が少ないため、早めの申し込みをおすすめします。

特典航空券の獲得

特典航空券は、マイルの最も一般的で価値の高い使い道です。必要マイル数は路線や時期によって異なります。JALでは変動制を採用しており、閑散期は必要マイル数が少なく、繁忙期は多くなります。

特典航空券を取るコツは、変動制を理解して閑散期を狙うことです。具体的には、平日の火曜日、水曜日、木曜日は比較的必要マイル数が少ない傾向にあります。また、予約開始は出発日の330日前からなので、人気路線やハイシーズンは早めの予約が重要です。

また、特典航空券をキャンセルした場合、所定の手数料を支払えばマイルは返却されます。早割などの航空券は返金不可の場合などがありますが、特典航空券は、予定が変わる可能性がある場合でも比較的安心して予約することができます。

その他の特典

特典航空券以外にも、提携ホテルのポイントへの交換・電子マネーやギフト券への交換・体験型特典などJALマイルには様々な使い道があります。電子マネーやギフト券への交換などもあります。ただし、これらは航空券に比べると1マイルあたりの価値は下がります。

体験型特典としては、航空会社のラウンジ利用券、提携レストランでの食事券、コックピットシミュレーション体験などもあります。金額では測れない特別な体験に交換できるのも、マイルの魅力です。

e JALポイントの仕組み

e JALポイントとは?

e JALポイントは、JAL Webサイトでの航空券・ツアー購入代金の一部または全額の支払いに利用できるポイントで、JALのサイトからマイルを交換することで貯めることができます。1ポイント=1円相当として、本人と二親等以内の親族の方が利用できます。また、利用時の不足分はクレジットカードで支払うことも可能です。

e JALポイントの最大のメリットは、通常の航空券購入に使える点と、FOPが積算される点です。

e JALポイントの有効期限は特典交換を行った日の1年後の同月末で、マイルの有効期限が迫っている時などにe JALポイントに交換しておくと、マイルの失効を有効に活用することができます。

e JALポイントの利用方法

e JALポイントは、予約画面で支払い方法を選択する際に、e JALポイントを使う金額を指定して利用します。事前にマイルをe JALポイントに交換しておく必要があります。

航空券・ツアー購入代金は全額をe JALポイントで支払うこともできますし、一部だけ使って残りをクレジットカードで支払うことも可能です。

e JALポイント利用はこちら。※特典を申し込むの赤いボタンからマイルをe JALポイントに交換します

Life Status プログラムとJALグローバルクラブ(JGC)生涯ステータス

2024年から、JALの上級会員制度は大きく変わりました。従来のFLY ONプログラムに加えて、新しいLife Status プログラムが導入され、JGC入会への道のりが多様化しました。

Life Status プログラム(LSP:生涯ポイント)とは?

JAL Life Status プログラム(LSP)は、2024年1月から始まった新しい生涯会員制度です。従来のJGCが年間のFOPのみで判断されていたのに対し、LSPは生涯にわたって貯める「Life Status ポイント」を積み上げることで、永続的なステータスを得られる仕組みです。

JAL Life Status プログラムは貯まった「Life Status ポイント」に応じた6つのStar グレードに分けられ、グレードに応じたサービスが一生涯受けられます。Life Status ポイントには有効期限がなく、生涯にわたって積み上げていきます。一定のポイントに達すると「Life Status ポイント」に応じた6つのStar グレードに分けられ、グレードに応じた様々な特典が一生涯受けられます。

JAL Life Status プログラムの最大の魅力は、飛行機にあまり乗らなくても上級会員ステータス(JALグローバルクラブ:JGC)を獲得できる可能性があることです。従来の「修行」は1年間の搭乗回数勝負でしたが、JAL Life Status プログラムなら「搭乗+日常利用」という新しい道筋ができました。

Life Status ポイントが1500ポイント以上になると、JALグローバルクラブ(JGC)の入会資格が得られます。

JAL Life Status プログラムについての公式情報はこちら

Star グレード別の特典

各Starグレードの主な特典を見ていきましょう。

JMB elite(250ポイント)では、サクララウンジクーポン年2枚、JALパック割引クーポン、東急ホテルズのゴールドステータスなどが受けられます。

JGC Three Star(1,500ポイント)で正式なJGC会員となり、後述する空港ラウンジの無料利用、優先チェックイン、優先搭乗など、JGCの基本特典がすべて受けられます。会員資格を維持するには、専用クレジットカードの年会費を支払い続けることが条件となります。

JGC Five Star(6,000ポイント)では、マイル有効期限が無制限になります。焦らずマイルを貯めて、好きなタイミングで使えるようになります。

JGC Six Star(12,000ポイント)は最上位で、毎年のFOPを貯めなくても最上級ラウンジ(ダイヤモンドプレミアラウンジ、ファーストクラスラウンジ)が生涯にわたって利用できます。

Life Status ポイント(LSP)の貯め方

Life Status ポイントは、フライトとJAL関連サービスの利用で貯められます。

国内線は1搭乗につき5ポイント(距離に関係なく一律)。国際線は1,000区間マイルごとに5ポイントです。重要な点として、ワンワールド加盟航空会社など他社便ではLSPは一切加算されないので注意しましょう。LSPはJALグループ便のみが対象です。

日常生活では、JALカードでショッピングマイル2,000マイル獲得ごとに5ポイント。年間240万円のカード利用で60ポイント貯まる計算です。その他、JAL Pay(500マイルで1ポイント)、JAL Mall(100マイルで1ポイント)、ジャルパック国内ツアー利用(1回1ポイント)、ジャルパック海外ツアー利用(1回3ポイント)、JALでんき(年最大12ポイント)、JALふるさと納税(寄付額5万円で1ポイント)、JAL住宅ローン(融資実行で20ポイント)などでも貯まります。

2025年3月からは、JAL MaaSやJAL NEOBANKもポイント積算対象に加わりました。これらのサービスを活用することで、さらに効率的にポイントを貯められるようになっています。

ただし、これらのポイントは今後提携終了になる可能性もあるので、サービスを利用する際にきちんと確認しましょう。

JALグローバルクラブ(JGC)とその特典

JALグローバルクラブ(JGC)は、JALの上級会員向けプログラムです。一度入会すれば、専用クレジットカードの年会費を支払い続ける限り、フライトの回数に関わらず永続的に上級会員の特典を享受できます。

JGC会員になると、優先チェックイン、専用保安検査場の利用、手荷物の優先受取、空港ラウンジの無料利用など、様々な特典が受けられます。また、ワンワールド(アライアンス)のサファイアステータスが付与されるため、JALだけでなく加盟航空会社のフライトでも同様のサービスが受けられます。

我が家では数年前にFOPのみでJGCに入会できる時にJAL修行し、無事JGCに入会できました。JGCに入会できてからは、空港でのチェックインは専用カウンターで行い、長い列に並ぶことなく専用保安検査場を通り、そのままラウンジに直行してフライト時間まで無料でお酒を飲んだり食事したりして、それまでと比べられないくらい快適な旅が出来るようになりました。搭乗機への優先搭乗や、手荷物の優先受け取り、手荷物の個数追加もとても助かっています。旅好きの方は是非様々なサービスをJAL関連にまとめて、JGCに入会されることをお勧めします。

JGC入会条件

2024年以降、JGCへの入会にはLife Status ポイント1,500ポイントが必須条件となりました。

従来は年間50,000 FOP獲得でJMBサファイアに到達し、JGC入会資格が得られました。2024年以降も、FOPでのJMBサファイア到達自体は可能ですが、JGC入会には別途Life Status ポイント1,500ポイントが必要です。つまり、年間50,000 FOP獲得だけではJGCに入会できません。

これにより、従来のような1年間の集中搭乗による「JGC修行」は事実上終了しました。今後はLife Status ポイントを1,500ポイント以上貯めることによって、JGCへの入会資格が得られます。FOPを1年で集中的に貯める「JGC修行」はできなくなりましたが、逆に若いうちからコツコツとさまざまなサービスをJAL関連に集約することによって、飛行機に何度も乗らなくてもJGCに入会することができるようになりました。

入会後は専用クレジットカード(JALカード CLUB-Aカード、JALカード CLUB-Aゴールドカード、JALダイナースカード、プラチナ、プラチナ Pro)の年会費を支払い続ける限り、JGCの資格を維持できます。

JALマイレージサービスまとめ

ここまで、JALマイレージバンクの仕組みから活用方法まで解説してきました。最後に、重要なポイントをまとめます。

マイルとは

  • 飛行機への搭乗や、JALカード、提携サービス(特約店、JAL Pay、NEOBANKなど)の利用で貯まるJAL独自のポイント
  • 最も価値の高い使い道は、特典航空券や座席のアップグレードへの交換。

FOP(フライオンポイント)

  • マイルとは別に管理される年間の搭乗実績ポイント。FOPの獲得数で、1年間の優遇サービス(優先チェックインやラウンジ利用など)が決定し、FOPは毎年リセットされる。

マイルの便利な利用方法

  • 貯めたマイルは、e JALポイントに交換可能。e JALポイントは1ポイント=1円として航空券やツアーの購入に利用でき、マイルの有効期限が迫った際の失効防止にも。

JALグローバルクラブ(JGC)とLife Status ポイント(LSP)

  • JGCは、一度入会すれば専用カードの年会費を払い続ける限り永続的な上級会員特典(空港ラウンジ無料利用など)を受けられるプログラム。
  • 2024年以降、JGCへの入会にはLife Status ポイント(LSP)1,500ポイントの生涯累積が必須。LSPは、搭乗だけでなくJALカード利用などの日常利用によっても貯まる生涯ポイント

JALマイレージバンクは、2024年の制度変更で大きく変わりました。従来のような1年間でのJGC入会は不可能になりましたが、日常生活の中でコツコツとポイントを貯めていけば、長期的にJGC入会を目指せる仕組みです。JALカードを生活のメインカードとして使い、JAL関連サービスを意識的に利用することで、着実にポイントを積み上げることができます。若い世代には特に有利な制度で、小さい頃からコツコツ貯めれば、将来的にJGC入会が現実的な目標になるでしょう。

マイルの活用では、特典航空券への交換が最も価値が高い使い道ですが、e JALポイントとの組み合わせ利用という柔軟な選択肢があることも覚えておきましょう。繁忙期で特典航空券が取れない時や、FOPを稼ぎたい時には、e JALポイントが強い味方になります。

マイルには有効期限があるため、定期的に残高を確認する習慣をつけることが大切です。ただし、Life Status プログラムでJGC Five Star以上に到達すれば、マイルの有効期限が無制限になります。

家族でJALを利用している方は、お子さんの搭乗実績も記録しておくことをおすすめします。小さい頃からコツコツと貯めたLife Status ポイントは、将来大きな財産になるはずです。JAL Life Status プログラムは、まさに生涯を通じてJALと付き合っていくための制度なのです。

最後までお読み頂きありがとうございました。何かご質問やお悩み、実践してみたいことがございましたら、ぜひコメント欄でお聞かせください。皆さんの旅がより賢く、思い出深い旅行になるよう、できる限りお手伝いしたいと思います。

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